FC2ブログ
--/--/--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告
2010/05/17

アマチュアイズム

そういうわけで、15日はどういうわけか六本木でCLUb KINGのアートイベント
諏訪敦さんの展示会トーク会田誠さんの展示会トーク
更に清澄白川の小山登美雄ギャラリーでは奈良美智展の初日という、
現代アート事情関係でこれだけ重なるのも珍しい日でした。
考えろよな、アート業界!、みたいな・・(笑)

TV業界での、他局の人気番組に対抗して似たような番組を企画し
同時間帯に重なっちゃうのと同じというか・・
野球やサッカーが地域に根ざしてファンの獲得を図るのと逆・・
とは言え、盛り上がっている感じがするからいいのかな・・?

そんな日にDesign Festa に来場くださったのもですけれど、
私の所に来て頂いた方には申し訳ないというか・・(笑)
いえ、本当にありがとうございました。

長話続きの最後の〆は、DFを離れて、その会田誠さんのトークの方から。

本来なら諏訪敦さんの生のお話を先にレポートできたんでしょうけれど・・仕方ない。

当日配信のアーカイブ残ってますので、ご興味ある方は以下からどうぞ。
会田誠+三潴末雄トークショー 5月15日 (USTREAM)


■アマチュアイズム

会田さんと三潴さんのトークは、同じギャラリーでも立場の違うお二人の話。
ギャラリーを経営されている、所謂買い手であり売り手であるギャラリストと、
制作側であるアーティストとの対談です。

昨年の山本冬彦コレクション展では、山本さんと、諏訪さんと三瀬夏之介さん、
コレクターとアーティスト2人という組み合わせが記憶にあります。

聞く方からしても、アーティストやディレクター同士でない組み合わせは妙な緊張感が(笑)
最もやりにくいという会田さんの言葉がそれを語っています。社長と話す労働者のような。

三潴先生は毎週のように世界中を飛び回ってらっしゃるのに、お元気です。
良く話されますし。作家を良く見て良く語られる姿勢には、強い愛情を感じます。

トークにはどんな方が集まられたのか知る由もありませんが、
アートに興味のある方、作家に興味のある方、コレクター(買い手)の方、
そしてアーティストなど、色んな方が雑多に押しかけたのかと思います。

諏訪さんの方も、会田さんの方も、その場にいたら質問していたか?
したいのは山々ですが、何訊けばいいんでしょうかね(笑)
質問って難しいですよね・・ラジオの投稿とかすごく苦手です。感想は言えるけれど。
以前、山口晃さんにアホな質問してた自分を思い出すと迂闊なこと言えません(笑)
塩谷亮さんにも何訊いていいか考えちゃったですからね・・
(結局フォーラムではモデルさんの話を伺いましたが)
何だかミーハーなオタクですねぇ、自分・・(笑)

でも大概、作家さんは作品と別に、言いたいことがあるときはズバっと仰いますので。
作品のことはあんまり語りたくない様子ですよね・・それはそうかな、と。

会田さんのお話ですと、「語ったら意味がないんだよ、わかってくれよ」がズバリですし(笑)

どう感じるか、どう見るかは受け手側の方に一任されるのは明々白瞭ですし。

***

お二人の話はストリームが見られる方はそちらを参考にして頂くとして・・

現代アートってなんぞや?とか、国内と国外の話とか、
画廊やアート業界、というか美術界、美術館、美大から学芸員の話まで絡めると、
絵なり芸術作品と日本国内のナントカはナントカだ(ぼかします(笑))みたいな話は
結局「語っても作品の質とは関係ない」ところにいくような気がします。
語っても意味がない・・でも意味がないところにお金が動いていたりね。

VOCA展の話も出てましたね・・全く同じ感想です。
納得いかないこともあるし、私は勉強に観には行きますが、あまり好きではありません(笑)
私の好きな三瀬さんはVOCA受賞者なんですけれど。

会田さんについて言えば、無冠とか美術館で個展がないとか言われてますが(笑)、
会田誠それでいいんじゃないの?と思います。
その場その時代で売れている芸術家が後世まで名が残るとは限らないし。
変にこまっしゃくれてしまってはアーティストじゃないだろ、と。
横尾忠則さん曰くの、猫背でいいんじゃないかと。
自分の好きなもの、やりたいもののために、好きなようにやりたいように創る。
お上の意向を気にして消費されるだけの素材を提供する犬になっていたら、
アーティストとしてはいいものが出来ないと思うんですけれど。

一人でコツコツ地味にやる、社会や時代からも常に孤独なのが作家・・

その辺で中国の作家さんの話も出てました。量産の話ですね。
NYマーケットで日本に向きかけた現代アートの風が中国にさらわれた話。
作家一人で量産できるわけないので、お弟子さんなどの工場的生産です。

量産できる作家は市場を作ります。これは正しい。
作品の少ない作家は作家になれない。当たり前です。
漫画なんかがいい例ですね。ページ枚数描かないと漫画家にはなれない。
何でも部下やアシスタントが最初にいるわけじゃないですから。

しかし弟子に描かせているものが果たして美術作品なのか?というのは
その辺のジレンマなんですけれど。。。
(これって暗に村上隆さんを批判してますかね・・(笑))

出来てない私のような極個人的な作家が言うことではありませんけれど。
市場やら経済的に開拓する意味では、量産必要論がぶち上がるんですが、
一方で、弟子もアシスタントもなしで描こうと思うのも正しいかな・・と。
一人の作家では年にそんなに多くの作品出来ません。
それが一点ものとしての価値になるのかな、とも思います。
そんなに沢山あったらアートにならんだろ、というのは本質かなと思いますし。

どうでもいい話は置いておくとして・・

こうしたプロの作家と、そうでない作家との間にあるものの、わりと核心。

会後半で質問があり、取り上げられました。

「絵描き(アーティスト)として喰っていけるよになるにはどうしたらいいか」

学生さんや若い人の質問でよく聞かれます。

どの業界でも似たような、直球の質問があります。
野球選手になるには?とか、漫画家になるには?とかみたいな。

難しいですね。命題。

答えは
「喰おうと思ったらアーティストになれない」


まんまです。正論。
描きたい、創りたいと思ったら、喰えない(笑)
喰おうと思って描いてるヤツはいない筈だ、
喰おうと思って描き始めたら・・は省略しますが(笑)

皆さんそう思ってますよね・・
しかし思っててもできないのが実は悩みの本質なんでしょうけれど・・

DFのようなイベントがたいへんわかりやすいんですけれど、
働いている人は働きながら出展料を稼がないとならない、
働きながら描かないと、創らないとならない。

しかし働いていると(他の仕事をしていると)描く時間も限られるし、
描く作品の質や量にも限度が出る・・・
まして個展などやろうものなら、ギャラリー1週間借りるのに、
自分ちの家賃の倍以上払わないとならない。
個展なんかやれるわけがない。

仮にDFのようなイベントでも、出展料が安い代わりに大したものは売れません。
絵描いてポストカード売ったって、100円で売ってたら、
元を取り返すのにどれくらい売らないとならないでしょう。
単価の高いものを考えますかね?似顔500円とか、Tシャツとか雑貨でしょうか。
元はかかりますが、雑貨が増えちゃうのは仕方ないかなと思います。

ゆえにフツーの会社や店舗が出展するようになります。
漫画などのイベントでもそうですね。顧客獲得に企業ブースがある。
企業側も売れる市場には介入して来ます。
それゆえお上が変な法律を考えたりするわけですし(笑)

お金のない若い方や学生さんには、元を取ろうと考えたら、
元手を減らす考えもあるでしょう。
ショバ代のかからない路上に出すとか。

しかし原宿のキャットウォークも、井の頭公園も今は駄目になっちゃっいました。
(井の頭公園は登録という形のショバ代請求に・・それじゃサプライズ期待できないのにね)
そのくせ一方で、最近はこのDFや、SICF(青山スパイラル)のような、
一般のアーティストを募集するイベントが増えました。
要するに不動産のショバ代償却を捻出するために若いアーティストが喰われてる。
・・とは言い過ぎなのかもしれませんけれど・・場が増えるのはいいことですし。

貸しギャラリーなんて、作家はお金払ってくれれば誰でもいいわけですし。
渋谷や下北沢辺りのそういうスペースを見に行くと思います。
原宿のDFGもそうですね・・卒業制作展などやられてたりしますが(私はあまり見ませんで)・・

美大出身や受賞などの経歴のないアーティスト(や志望者)には、
こういう場があることはありがたいですけれど、
集客を考えると、無名のアマチュアでは乗り越えられない部分もあります。
画廊は高い代わりにDMを配送してくれたりします・・その中には、
上記の貸しギャラリーなどと違って、買ってくれる方がいらっしゃいます。
そこがアマのままのアーティストとそうでないアーティストの壁になっています。

三潴さんの学芸員についての話にもありましたが、お金で乗り越えられるものってあったり。
競馬や株式投資で設けようと思ったら、元手が大きいほど設けも大きいのと同じ道理で、
お金かけちゃう、っていうのは結構解決策としては早かったりするかも知れません。

油絵でなくとも絵を描くのには画材だ何だでお金かかりますしね。
でもお金あったらアーティストやらないんじゃないかとか(笑)
ホントにそれが本質ついてるような気もします。
だから、DFのようなイベントが毎回賑わうわけでしょうしね。
(他の若い方や、これからアート界に斬りかかろうと考えている方には、
私みたいなロートルがスペース占領してるのは何だか申し訳ない感じもします(笑)
そんなわけで、いつもこっそり片隅でやらせて頂いてますが(?)(笑)・・)

以前、DFの主催の方とお話させて頂きましたが(今代わってしまわれましたが)
先の漫画のイベントの話ではないですが、そういう、仮に儲けを見込んで
企業誘致やスポンサードイベントにしたら意味がない、と仰ってました。
その通りで、横一線で皆同じラインで作品なり商品を並べるのがよし。
店舗さんでも会社でも、個人のアーティストでもグループでも。
要するに、アマチュアの祭典であることがいいわけです。

そこが、アマチュアイズムです。

儲けとか元手回収とか、そういうものを、主催者も求めていない、と。

来場者も殆ど求めていないでしょう。
つい、買い物し過ぎてしまったり・・
(家帰ってから何じゃこりゃ?と思ったり(笑)・・え、私のですか?)

せっせとアルバイトしてアルバイトして、お金貯めて、個展なりイベントなりに出る。
そう大した額は売れません。元が取れることは殆どない。
そこで悔しい思いをする、またやろうと思うか思わないか。

やってて、描いたり作ったりして、それを見せる、披露するのが
アートパフォーマンスの基本ですからね。
当然です。
ネットなんかよりもっと充実感ありますし。生ですから。

また、もしかすると、どこかから、誰かから、
何かのお声がかかるかも知れないし、何らかの道が開けるかも知れない。
開けないかも知れないけれど、名刺なんかどんどんくれますよね。
私けっこうトシですので(笑)、容姿のせいか頼んでもいないのに名刺頂きます。
やる相手(私も貰う相手)間違えてるぞ、って思うんですが(笑)
(交流頂けるのは勿論ありがたいです!)

三潴先生のお話では(会田さんが喰えなかった頃の話もあって)、
芸術家になる、なりたい、って思うんだったら、そうじゃねぇだろ、という
核心が語られています。
会田さんが文筆家になりたいという面から小説書け、というのは、
私にはご本人の意思以外に図る術がないので何とも言えないんですけれども、
有名になって見返してやれ、とはギャラリストの言葉としては面白いなと思いました。

奈良美智さんの個展が人で溢れてるのとかを揶揄してますよね。
諏訪さんの作品を海外から飛行機で買いに来られる方がいらしたりとか。
美術ってどっち? 投資?資産でしか見られないのか? そのとき作品の本質は?みたいな。

その辺はこれから絵を描こう、作品を作ろう、イベントに出よう、
あわよくば個展でもやろう、などと考えている若い作家さんには
ぜ~んぜん関係ない話ですけれど。

売れたらオンの字ですが、自分の知名度やどこかの誰かと繋がる機会ができれば、と、
殊勝な思いで皆さん名刺を刷ったりしているわけですね。
だから目的を持って臨んだ方がいいですよ、と私は色んな人に言っちゃいます。

それから、あんまり期待しないことですね。
期待すると期待したことがなかったり達成されなかったときのショックが大きいです。
期待しない方が、何か反応があったときの充足感が大きくなりますし。
結果は同じなのですから、どっちがいいかと言ったら後者の方だと思います。

しかしアマチュアイズムというものからは、
ある機会が訪れない限り、どうしても逃げられません。
仕事して、アルバイトして・・片手間にこなしたままでの制作からは抜けられないし、
いい人やいい機会に巡り遭えなかったら、展示会なりイベントが終わった翌日からは
ふだんと変わらない生活に戻るだけです。何も変わらない。

だから、作品にかける!
・・と言うのなら、そういう作品を生んでいるかどうかは自身で確かめるしかない。
その会期中の反応で自ずと分かるでしょう。

アーティストはパトロンでも見つけない限り、アマチュアイズムであって当然です。
バイトなり他の仕事をしていて、描いたり作ったりしているのは当たり前の姿。
それをああだこうだ言う外野の声は聞かないでいいと思います。
その人たちは関係ないんだし、買ってもくれないでしょうし。

買ってくれる方だけを探せばいい。
それが一人もいないことはきっとないです。
その方の意見や感想は聞くべきですし、また、より先や高い所を目指そうとするなら、
それ以外の人や、その道で自分の行きたい位置に立っている人に訊くべきです。
悩んでたら訊いていいんじゃないかと思います。

人の言うこと聞かないのも、若い人や、芸術家の特権ですけれどね。

三潴先生の話に戻りますが、目利きすると自負する(先生の)側からすると、
どの作家も100%、全部の作品が売れると確信して、作家を探し、応援するそうです。
売れないとギャラリーはアウトですから、と。

それは作家も同じで。いえ、作家こそ全くその通りで。
売れないもんばかり描いていたら自分が疲弊するだけです。
自分の作品にかける・・情熱あればいいもの生めるんでしょうけれど、
情熱の中身を考えたり悩んだり、そのために勉強する、とかですね。

誰も見向きもしないものってないですし。
イベントのような、大きな数の集合体の中に入ると目立つことを気にしたりしちゃいますけれど。
・・私みたいな地味なものでも、目立たないようで却って目立つこともありますし・・
人と違うことをするのも大事かな、と思います。

売れようと思って迎合しても仕方ないですし、
ファンの人と仲良くなることで作風を見失ったり、
お付き合い優先で肝心の作るほうが疎かになったら元も子もないですけれど。

プロのギャラリーなりギャラリストなりアーティストでさえ、
集客やアートそのものについては、これだけ悩みがある。
お酒でも入らないと喋れないこともあるわけです(笑)

こっち(若手なり無名)が悩むのは当たり前なんです。
悩んでつくるといいものできると思います。
いいものはどこかで注目されます。

但し、つくったり出したら、いい訳はしない、ということで(笑)
「語ったら意味がない」んだから(笑)


そのために目標だけは決めたいですね。目的とか。
何のために何を描こう、何を作ろうとしているか。
好きでやるのは結構ですが、人に見せることを考えた場合とか。

描いたり作ったりしているときに、生きていることを実感するんだったら、
目的だの目標だのは既に決まっているんだと思います。



長くなってしまいました。

きっといいことある。楽しいこともある。
イヤ~なこともあるでしょうけど、そういうときに作ると忘れますよね。
そのときが一番楽しいかもですけれど。

頑張ってください。

こんな所まで読んでくださってありがとうございました。
[ART] -絵・アート-

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。