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2010/11/18

真剣 Naked Sword

201011aydmf.jpg  新しくOPENしたイムラアートギャラリー東京(神楽坂)で
  開催中の三瀬夏之介展「ぼくの神さま」と、
  MIZUMA ART GALEERY(市ヶ谷)で開催中の
  山口晃展「いのち丸」を見て来ました。
  先ほどちょこっとだけ呟きましたが―
  三瀬さんの金箔とエキセントリックなテクスチャ大作は
  相変わらず凄かったですが、それと共に、奥にあった
  インスタレーションの小作群が郷愁を誘いました。
  山口さんの方は、筆使いの達人ぶりには毎度のこと唸りますが、
  しかしそれ以上に、随所に散りばめられたユーモアにやられました。


■ 三瀬夏之介「ぼくの神様」
いつも眺め回さないとならない、視界に入らない一種巨大屏風絵巻は今回も。
目を凝らすと金色の中に金箔の目があったり、かたや離れて見ると、
「ガンダム」のモビルスーツ・ギャンらしき物体がひしめいていたり(笑)
佐藤美術館のときも時間かかりましたが、何時間見ていても飽きません。
しかし、圧倒感よりも安堵感に近いものを感じるのが不思議だったのですが、
いつぞやの対談と併せて、今日は共に展示されていたインスタレーションに
謎の解答の一端を垣間見ました。
そこには秋虫の鳴き声と共に昆虫(カナブンら)の標本や古いカードや切手が―
私も子供のときやりました、昆虫採集、切手集めなど・・
本棚には私も一読したことがある古典などが並びつつ、その下には
学研の「のりもの図鑑」や「どうぶつ図鑑」が。ああ、これも私持ってました!
少し泣けてきました・・そう言えばあの本はどこにいったんでしょう・・
そんな素朴な一角。玉虫が綺麗でした。
コンクリート打ちっ放しの画廊の壁や床が少々残念でしたが、
思わずそこに座り込んで虫の音を聴きながらゆっくりお茶を飲みたくなりました。

コチラの会期は12/11までの予定が好評につき12/18まで1週間延びるそうです。

ギャラリーの方には丁寧にご案内頂き、19日に発売されるという画集も見させて頂きました。
(清澄白河などですと「コイツまた来たのか」って顔されるんですが(笑))
第一生命ギャラリーでも個展同時開催中です。
12/5には出版記念のトークイベントもあるそうです。詳細は公式HPでどうぞ。
[ Dwarfs in synapse 絵描き、三瀬夏之介の日々諸々。]

■ 藤原康博 個展「記憶の肌ざわり Memory's feel」
併設のMori Yu Galleryにもお邪魔して来ましたが、
藤原康博さんの作品、実は初めてなのですがこちらも驚きました。
一言では語りにくいのですが、山や山脈、その巓(いただき)のシルエット、
自然の巨大な陰影だけを切り取った題材のようでしたが、これにははっとしました。
飴色の麻地に白一色で・・考えてみたらその方が描きやすいのかもですけれど、
相当な数を描かれていく中で会得された、つきつめ極めた先の風景画のあり方のようでした。
すみません、風景画って私ぜんぜんピンとこない性質でして・・(笑)
そんな自分が、これは!と思った手法の絵画と、吃驚するインスタレーションでした。
たいへん勉強になり、そして(三瀬さんを見に来たのに)得をした感じです。

会期は11/27まで。

■ 山口晃「いのち丸」
入ってすぐ、MIZUMAってこんなに広かったか?と感じる迷路状態・・
毎度のことその達筆ぶりには感嘆するのですが、しかし今回も果たせるかなやはり「こたつ派」御代。
絵にも展示にもユーモアと茶目っ気が溢れてました。
さすがに会場で大声で笑うわけにはいかないのですけれど、もう笑っちゃうしかないものが多々・・
奥にある最後の作品「富士山大爆発」ときたらそれはもう・・!
(この絵を見ることができた人は・・そう、キリンかろくろ首?(なぜかは内緒です(笑))
その他その他、絵の忍ぶ細かな細工と遊びだけでも楽しいのに、
まさかあんなに仕掛けがあるとは・・
勿論、絵にも感嘆して盗めそうなものは凝視して頭に塗りこめて来たつもりですが・・
どうも記憶が飛んでしまったような気がします(笑;)

今月27日まで会期ですので、お時間ありましたら是非足をお運びください。

尚、当BLOGでもリンクさせて頂いてます弐代目・青い日記帳のTAK様が
11/16に行われた山口晃氏トークショーのUST配信をしてくださってます。
上記TAK様のBLOGにも様子を載せてくださってます。ありがたいことです・・お疲れ様です。
(不精なせいで私、このことを知らず―16日行く予定だったのに何をしていたのか―、
配信も実は今から拝見するので内容は分からないのですが・・
もしかしたら作品をご覧になってからの方がいいかも、と、一言添えさせて頂きます(笑))

1007yamaguchif.jpg で、コチラは今頃なのですが、
 山口晃さんと佐々木豊先生の世界堂での対談
 (9/7付記事が放置になってまして今頃・・(苦笑;))
 そのときの様子がART ACCESSに載ってます。

 個人的に、最後の(素人さんの絵の)講評が
 面白かったのですが(笑)、
 その辺はさすがに載ってません・・
 どう面白かったかはここでは話せません(笑)
 (私の話じゃ面白さが伝わらないかもですが)


このときも六本木以来で偶然、エレベーターに乗るときに山口さんとご一緒して・・(笑)
例によって大して口をきけませんでしたが・・(なんてチキン野郎でしょうねぇ)

佐々木先生の作品は過日の日本橋高島屋の「ストーリーテラーズ展」でも拝見しました。
御年関係なくエキサイティングな彩色でらっしゃいました・・若い!(失礼)

山口晃さんのお話はコチラにも記事がございます。

(細い描画線では、昨今はドローイングペンという便利なものがございますので、
山口氏も漏れることなく、ピグマなど使用されているそうですよ)

---
さて、以下は三流絵描きの蛇足。

戦争反対のような絵を描くよりも楽しいものを描く方が好き、といったようなことを以前、
山口さんが仰っておられたのを思い出しても、どちらかというと漫画家に近い気がします。
漫画・家ではなくて、漫・画家、と言った方がいいでしょうか。
落書き好きが嵩じて絵描きが職業になる、という感じがします。
しかしやはり出されて来る作品の凄さといったらなく、その実、制作の姿は見えないわけで、
見えない部分での今までの量と経験と言ったら半端ではないのが伺えます。
会田誠さんもその著書にある、不順な動機から始まった絵描き道もそうですが、
やはり描いて描いて、描き続けないと才能は伸びやしませんものね。
(出身(美術)大学なりがどこだとか年齢がどうだとかも・・まあそれは置いておいて)

とは言え、個展であれだけ遊べるというエネルギーには正直驚きます。
パロディやコメディをやる方が、オリジナルをやるよりも時間や手間がかかる場合があります。
人を喜ばせたり楽しませたりする仕掛けを作るには、仕込む時間や手間が必要です。
手間暇がかかっていないと、内容の薄い、見世物小屋になってしまうのが落ちですから。
いい作品を渾身で作りつつ、アイディアをこらしつつ、更にそこに他人には分からない、
無駄にさえ思えるような、制作者だけが知りえる苦労や手間を踏んでいる・・
その辺がお客さんを満足させ、お客さんを呼ぶんだろうな、と思いました。

いずれにしても真剣勝負です。

生ぬるいチャンバラでは描けません。
竹刀でもなく、木刀でもなく、真剣。
気を抜くと相手(世相やクライアント)からバッサリ斬られます。

深手を負ってしまって立ち直れなくなる輩もおりますが、
しかし深手ゆえに手負いの反攻もあったり・・
そんな修羅場をくぐり抜けて来た侍だけが残れるのが真剣勝負の世界。
合戦(発表)の場は静かで和気あいあいな空気が流れているように見えますが、
その実、そこまでに凍てつくような鋭い斬り合いが―
―あるのは作家の制作現場だけにしかないのですけれど。
いつ城主に召し抱えられるかも分らず、またいつどこかの素浪人に斬られるかも分らず、
それでも闇に向かって孤独に刀を振り回すしかない。

それなら―どうせ振るなら・・真剣の方が身が引き締まる気がします。

それから、
三瀬さんのインスタレーションに田舎というか昭和回帰的な匂いが見えたり、
山口さんがスターウォーズを語ったりしてらっしゃるのを見ていると、
世代が同じゆえの嬉しさもちょっとあったりします。
分らない人には分からない、なぜか惹かれる微妙な部分、
それは世代や感覚が違うと分ってもらえないことが往々にしてあるものです。
その辺が今昨今受け入れてもらえているのを見ると、こそばゆい嬉しさがこみ上げます。

会田誠さん、諏訪敦さん、山口晃さん、三瀬夏之介さん・・
奇しくも好きな作家さんがほぼ同じ年代というのも。



以上、本日は本流の方々を横目でうらめしがりつつ、
やる気だけはある外様な絵描きのファン記事でした。
お粗末失礼御赦し候。
[ART] -絵・アート-

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